Perl で、ハッシュ値 (ハッシュダイジェスト) を扱う:<br />コンテンツの内容が変更されたかどうかをチェックする方法

たとえば、あるウェブサイトのコンテンツ (ウェブページ) が変更されたかどうかをチェックする処理を考えてみる。Perl で、文字列比較を行う場合には if($a eq $b) {...} などとすればいいだろう。ただしこれは $a と $b が比較的「小さな」文字列であった場合である。それでは HTML などのデータで、以前アクセスしたときと今回アクセスしたときで内容が変更されているかどうかを効率的にチェックするにはどうしたらいいのだろう。1つの解法としては、ハッシュ関数を使うことが考えられる。Perl の変数で「ハッシュ」というものが出てくるが、こちらは「ハッシュ関数」である。ハッシュ関数としては、以前は MD5 というものが多く使われていたが、コンピュータの処理速度の向上によって相対的にセキュリティが低下したので、より安全な SHA1 を利用する。 使用するクラス
use Digest::SHA1;
use Digest::SHA1 qw(sha1_hex);  # sha1_hex 関数をインポートしておく

my $content = "ここに HTML などのコンテンツが入る";
my $digest = sha1_hex($content); # コンテンツのハッシュ値 (16進数)
print $digest;
SHA1 は、もともとあるデータから 160ビット (20 バイト) の固定長の一意のデータを生成する。このデータを「ハッシュ値」と言っているが、ハッシュ値は元のデータが 1文字でも違えば、値自体もまったく違うものとなることが約束されている。また、ハッシュ値から元のデータは復元できないようになっている (これを一方向関数という)。Digest::SHA1 モジュールには単に my $data = sha1($content); とすればハッシュ値をバイナリで出力してくれるが、視覚的に見たい場合、文字列として処理する場合 (たとえばファイル名にこのハッシュ値を使うこともできる) は sha1_hex を使う。sha1_hex を使った場合はハッシュ値が 16進数の文字列として出力されるため、固定長 40バイトのデータとなる。 この方法は特にPerl だけにできるということではなく、言語を問わず、ハッシュ関数が用意されている Java や PHP にも使える。
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