Linux を、USB メモリだけで起動して動かす方法 (Ubuntu)

最近の Ubuntu がなかなか良くできてきている。昨年(2006年)はこのブログでも Knoppix を紹介したが、これからは Ubuntu だと確信する。2007年4月バージョン(Ubuntu のバージョン命名規則では 07.04)の Ubuntu は、USB メモリにインストールすると設定が保存されないという致命的なバグがあった。しかし 2007年10月バージョン(07.10)では、この不具合は改善されている。きちんとデスクトップその他設定は保存される(ただしまだ完璧ではないが)。Google OS なるものがリリースされるとしたら間違いなく Ubuntu ベースであり、Ubuntu = Google OS 入りのUSB メモリが店頭に並ぶ日も近いかも知れない。 さて、必要なものとしては以下の通り。
  • Ubuntu を焼いた CD-R(このエントリー執筆段階ではバージョン 7.10)
  • 1GB 以上の USB メモリ
  • USB メモリからブート可能な PC
USB メモリへのインストール手順は、Ubuntu の HP に載っているからそれを参考にする。 私の Let's Note CF-Y2 の場合は、USB メモリは /dev/sdb として認識されたので、パーティションが切られた USB メモリからは、基本的には
# sudo umount /dev/sdb1 /dev/sdb2
としてから、
# sudo /cdrom/tools/install_usb.sh /dev/sdb 1 2
を実行すればよい。 さて、この USB Ubuntu、インストールはすんなりいくのだが、未だ完璧ではない。非常に惜しい。本当に惜しいところまできている。安定したらウィンドウズの代替になると思う。とりあえず以下に注意点を挙げておこう。
  • USB メモリでパーティションを切るとき、最初のパーティションは 1~86 では、インストールスクリプトがコピーを始めてから最後に、no space left on device というエラーが出てインストールできなかった。最初のパーティションは 1~89 にしたら容量不足にならず、インストールに成功した。
  • Ubuntu では、root のパスワードが設定されていないので、root で何かしようとすると何かと困ることがある。なので、トラブルの場合に対処できるように root のパスワードを設定しておく。設定の仕方は、以下のコマンド。
    # sudo su -
    # passwd
    
  • 一般のユーザーで X からログインできなくなったときのために、root でもログインできるようにログインパネルを設定しておく。
  • 一般のユーザーで X からログインできなくなったときのために、自分以外の何かダミーとなるユーザーも追加しておく。自分がログインできなくなっても、このユーザーからログインして su で root になって操作できるから。
  • ときどき X の起動後のログインセッションの所で/home/yourname/.ICEauthority というファイルをロックできませんでした。というメッセージが出てログインできない現象が起きた。この場合は、root でログインしてから /home/yourname/.ICEauthority と /home/yourname/.ICEauthority-c というファイルを消してから、再度該当するユーザーでログインしよう。
  • ログインパネルが表示されるまで、かなり時間がかかることがある(数分)。このときはじっと待つ。でも1時間も待つことはないので、そのときはハングっていると思う(苦笑)。
  • apt-get install build-essentials または、Synaptic パッケージ・マネージャから build-essentials を入れた方がいいかも知れない。それは、コンパイルしようとすると開発環境が完全に入っていないので、stdio.h がないとかのエラーがでるため。
  • Panasonic CF-Y2 では、1400x1050 の画面をキレイ表示するために、855resolution というツールを取ってきてコンパイルして設定する必要があった(そのために上の build-essentials が必要になった)。855resolution は、make、make install で終わり。以下のように設定した(rc.local の最後の行に /usr/sbin/855resolution を追記する方法ではうまくいかなかった…下の方法でも怪しいが)。
    # echo /usr/sbin/855resolution 5a 1400 1050 > /etc/init.d/855resolution
    # chmod +x /etc/init.d/855resolution
    # ln -s /etc/init.d/855resolution /etc/rcS.d/S99855resolution
    
    これを設定しないと、640x480 の画面が 1400x1050 に引き延ばされてなんだか全体的にブラーがかった画面になることがあった。設定すると画面がクッキリ映るようになり、Ubuntu をかなり使いたくなる
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from Perl Tips on 2007/11/16(金) 07:45
1 Nice! Google AdSense このソリューションは、Linux を、CD だけで起動して動かす方法 (Knoppix) をベースにしているものであり、必要なものとしては以下の通り。 Knoppix を焼いた CD-R(この
re>Linux を、USB メモリだけで起動して動かす方法 (Ubuntu)
> さて、この USB Ubuntu、インストールはすんなりいくのだが、未だ完璧ではない。 >非常に惜しい。本当に惜しいところまできている。安定したらウィンドウズの代替になると思う。 同感。。。 みんなで、不具合を指摘し、対策していけばWin代替も,目の前かモ。 現在、相当改善がすすんでいます。 8Gb USB で不具合解決 https://yumenohako.jp/cgi-bin/ubuntu/wiki.cgi
Posted by 匿名さん on 2008/04/01(火) 21:30
改善されました
課題がいくつか解決しています。 https://yumenohako.jp/cgi-bin/ubuntu/wiki.cgi PS.同感!UbuntuはWinの代替になる可能性があると思います。
Posted by 匿名さん on 2008/04/01(火) 21:39