Windows XP で、ディレクトリを暗号化することを考える。暗号化自体は簡単だ。暗号化したいディレクトリのプロパティから暗号オプションをオンにするだけで、その配下のサブディレクトリもしくはその中にあるすべてのファイルを暗号化できる。暗号化されたファイルは緑色で表示される。わかりやすい。
この暗号化、普段使っていてまったく問題にならないが、気をつけなければならない点が 1つだけある。それは、暗号化されたファイルを別のディスクなどにバックアップを取った場合、暗号を復号化できるのは暗号化したユーザーだけだということだ。従って、そのままディレクトリごとバックアップを取ったのはいいが、バックアップ元の PC にまっさらな状態から Windows XP をインストールしてしまった場合や、暗号を Windows ドメインのユーザーで行っていて会社や部署などを異動して異なるユーザーでアクセスする必要が出てきた場合は、もはや複合化はできない。
この問題に対処するために、暗号化されたファイルのバックアップはまずは復号化するのがよいと思う（セキュリティ上の問題があるなら、後でまたバックアップファイルを暗号化すればよい）。
では、どのようにしたらファイルを復号化できるかというと、暗号化されたディレクトリのプロパティを表示させて、暗号化オプションをはずせばいい・・・サブディレクトリの暗号も解ける・・・と思ったら大間違いで、サブディレクトといっても、単にサブディレクトリのみが暗号解除されるだけで、ファイルの暗号化は解けていない。これは本当に落とし穴だと思う。親ディレクトリのプロパティからすべて復号したつもりになっていても、ファイルは暗号化されたままなのだから。もちろん、（複数のファイルを選択し）ファイルのプロパティを表示させて暗号解除すれば一気に暗号解除できなくはない。が、ファイルがたくさんのディレクトリに分散している場合、ひとつひとつこれを手作業でやるのは気が遠くなる話だ。
解決方法のヒントとしては、Windows XP のコマンドプロンプトから cipher コマンドを使ったり、copy コマンドに /D オプションを付けて暗号解除する方法がある・・・のだが、これだと単一ファイルにしか適用できない。もっと簡単に、大量のファイルの暗号化を解除できる方法はないのだろうか？
で、思いついたのが WinZip を使う方法。別に WinZip でなくてもよいとは思うのだが、暗号化されたディレクトリ（フォルダ）を一度 WinZip で ZIP 形式のアーカイブ／圧縮し、それを解凍すると、暗号化が解けてファイルが展開されるのだ。この際、暗号化されたディレクトリに zip ファイルの中味を上書きしても、暗号化されたままなので、元のディレクトリは一度削除してから展開するか、別のディレクトリに展開する。この方法は少し手間と時間がかかるが、他に術を知らないため、もしバッチ処理などできる方法があったら教えて欲しい。